適切なアプローチで消費者とつながるための「コンテンツマーケティング」について

適切なアプローチで消費者とつながるための「コンテンツマーケティング」について

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身の回りにあるデジタルコンテンツが日常にもたらす影響として、消費者は購買行動を行う上で必要な情報をよりスピーディーに、より種々雑多に取得し検討できるようになりました。よくある配信側からの一方的なゴリ押し広告から購買につなげることは最早スマートではありません。そこですべからく「コンテンツマーケティング」に注目が集まってきています。

コンテンツマーケティング/Content Marketing とは、消費者が求める最適なコンテンツを最適なタイミングで提供し、商品やサービスへの関心を高めていく手法です。所謂ペルソナ(顧客像)を確立したスキームより導き出し、そのユーザーが求める情報をコンテンツに盛り込むことが大枠のメソッドとされています。それらは自らの情報や商品に限らず、消費者側のニーズに合わせて幅広く情報を発信することが必要といえます。

従来のDM広告やテレビ・ラジオのコマーシャルなど、企業から一方的に情報プッシュするだけの「アウトバウンドマーケティング」と異なり、前途の通り「時間をかけてじっくり商品やサービスへの関心・理解を深めてユーザー自身を教育していく」という考え方がベースにあるため、コンテンツの完成度次第では既存層だけでなく潜在層にも効果的にアプローチできる可能性がうまれてきます。コンテンツマーケティングはユーザーが情報を拾いに能動的にやってくる「インバウンドマーケティング」であることが大きな違いであるといえます。

メリットとして、広告出稿費用を必要最小限に抑えることができたり、顧客のロイヤリティを高めるなどの効果が期待できます。またデジタルコンテンツやSNSの情報インフラが充実している昨今、「消費者の手で拡散される」という見込みがあるのは大きな強みです。

コンテンツマーケティングを実施するうえで重要なポイント

・センスあるコンテンツ制作とそれらの良さを余すことなく伝達できる編集技術
・継続的にコンテンツ制作・提供しつづけることのできる充実した運営体制
・着地点を見据えた目標の設定

コンテンツ制作と編集技術については、まずは消費者の求めているものが何かを1対1レベルで細分化し詳細まで掘り下げる必要があります。そのうえでターゲット層を「認知」「比較」「購買」という各段階にあてはめ、それぞれに対していかようにアプローチを行うべきか定義することで顧客像を絞り込み、解決に導くための情報提供の精度を上げていきます。

運用体制については外部にライターやカメラマン、ディレクターを置く方法もありますが、できれば内部でリソースを抱え、コンテンツを制作する際のクリエイティブに関しては意思の疎通が常にとれている状態が望ましいことは間違いないでしょう。

KPIについてはそればかりを目標にすることで本来のコンテンツの魅力を失う可能性があるため、ミニマムの目標値とするべきではありますが、そもそも「これらが何のために必要か」を事前に定義するだけで大きな無駄を省くことはできるようになります。過程でどこにどのようなアプローチを行うか、結果的に何を得ることができるか、副産物はどういったものがあるか といったことを以下の項目をベースに絞り込んでおきましょう。

・ターゲットを設定する
・認知のための露出経路を想定する
・コンテンツのクオリティを担保する
・常にブラッシュアップ可能にする
・次につなげるための「見込み客の育成」を意識する

これらの要素を最低限おさえることで、より効果的なアプローチを実践することが可能となるでしょう。

提供するコンテンツの種類について

コンテンツマーケティングを実施する際には、KPIにて設定するPVやユニークユーザー数だけを指標にするのではなく、定義されているいくつかの型を基準にするとよいでしょう。コンテンツマーケティングにおける情報提供のタイプは大枠として以下の3つのタイプに分けることができます。

1. 課題解決型
ユーザーの問題解決等のニーズを満たすためのコンテンツ
2. ブランド訴求型
企業が提供するサービスや商品のブランディングを目的としたコンテンツ
3. バイラル喚起型
ブランドの認知、情報の拡散をメインに据えたコンテンツ

これらを踏まえたうえで、提供するコンテンツはどの型が最も適切なのかを考えながらプロジェクトを進行することで、コンテンツ制作においての方向性を明確にできます。コンテンツマーケティングの成功事例をベンチマークする場合も、その施策や成果だけをサンプリングしても、目に見えて良い結果が待っているとは限りません。提供するサービス、または商品が消費者とどのようにして繋がり、新たにコミュニケーションを発生させ、そこに対してどうアプローチするのか、またそのためにどの様な手法で、どの様なタイプで発信していくべきかを常に意識し続けましょう。